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防風通聖散
「防風通聖散」(ボウフウツウショウサン）は、体の熱を冷まし、病因を発散させるような働きを持っています。また、体の水分循環を良くし、便通を良くする効果もあります。体力のある太鼓腹の肥満タイプで、便秘がちの人に向いている漢方薬です。
「防風通聖散」は、肥満症、便秘、尿量減少、むくみ、のぼせ、肩こりなどに効果があり、そのような症状をともなう高血圧症や腎臓病、糖尿病などにも使用されます。
「防風通聖散」には、防風や麻黄(マオウ)など、病因を発散して治す発散性の生薬を中心に、熱や炎症を冷ますもの、便通を良くするもの、無駄な水分を取り去るもの、あるいは血流をよくする生薬などが色々と配合されています。これらが一緒に働くことで、よりよい効果を発揮するようになります。
「防風通聖散」は、金時代の「宣明論」という古典書の中で紹介されている漢方薬です。その名称は、主薬である「防風」と、聖人を意味する「通聖」からきているものです。
「防風通聖散」は、体力の充実している人に向いている漢方薬です。したがって、体の虚弱な人や胃腸の調子の悪い人、また、発汗の多い人には向いていません。なお、麻黄には心臓や血管に負担をかける交感神経刺激薬のエフェドリン類が含まれています。そのため、高血圧や心臓病、脳卒中既往など、循環器系に病気のある人は慎重に使用するべきです。
漢方で便秘解消